ロードス島戦記〜アラニア興亡史〜


その40

「その名はここでは……」
 彼は身分を隠して潜り込んでいたのだった
「えへへ妹さんが心配なんですね……二人の兄に心配してもらってリルティス様は幸せですね」
 彼は暗い顔になって
「君はやっぱりこのドロドロした世界に来てしまったんだね」
 それは辛い言葉だ
「私には教会と国を繋ぐという使命がありますから」
 それは本心だったのだが




 彼は色々と暗い気持ちを持っていたのでした……と言うか心配してくれてるんだけどね