「ひあ……」
突然の振動が身体の奥から沸き上がるようだった
「先輩!」
遊子の声は聞える、しかし……
「おかしいわ……なんなの?」
立っているのも苦痛なほどに腰が砕ける
「大丈夫ですか? 早く逃げないと」
足音が近づいて来ていた……
私が動けないままに囲まれる事になってしまった
「二級生徒さんよ、逃げる事なんて無理なんだよ!」
店の男達だった、私達を追って来たのはあきらかだが
「いやぁ……」
遊子が脅えたように後ろに下がる
「逃げるわよ……こんな……バカな事……」
強がって見せても、歩く事も出来ないほどに、私は不思議な振動で発情させられていた。
「店から一定距離遠ざかると振動するチップを埋め込まれてるんだよ、股間と両胸の敏感な部分のすぐ下にな」
私を指差しながらそう断定されていた……私の身体は何処までいじられているのだろう……
動けなかった私、そして側にいた遊子も同じように押し倒されてしまった
「逃げ出した罰に、何発でもやっていいってお達しも出てるんだよ!」
言うなり男は浸入して来る
「いやぁあああああああああああああああああああああああああああ! やめてぇ! レイプはいやぁ」
遊子が悲鳴を上げている、私には何もしてあげられないの……
「やめて……彼女だけでも……」
必死に訴える、しかし私達は彼等にとってただの性欲処理用のペット程度の存在なのだから
「おお! 帰ったら刺青も余分にプレゼントしてやるぜ! しかし顔に付けられても怖くないとはな今度は何処がいいんだ?五月!」
悔しかった……そしてこんな男に嬲られながら欲情する自分の身体が……もう帰る事が出来ない所まで来ているのだと自覚せずにはいられない
「ガフ!」
男は変な叫び声を上げた!
何が起こったのか理解が出来なかった
「なんて顔してるんだよ、助けに来てやったのに」
見覚えのあるその顔が誰なのか私は思い出せないでいた
「えと……」
だから第一声は間抜けな事になってしまった
「ちょっと人手を集めていたからさ……遅れちまったな、わりい」
懐かしい笑顔で笑うものだから、嬉しくなってしまった。
私達をレイプしていた男達を公安のメンバーが取り押さえる中
「うわぁあああああああああああああああん! たかちゃぁあああああああああああああああああん」
遊子が多香子に飛び付いていた……いいコンビだね、やっぱり
「ほらほら、遅くなってゴメンって……今は泣いててもいいけどね……」
私に目の前にも……彼が……
「手を引いて欲しいって……わからなかったの?」
口から出たのはそういう憎まれ口
「君は演技が下手くそだ……俺みたいな優秀な探偵に見抜けないとでも思ってるのか?」
そして彼も憎らしい事をいう
「何よ! あなただってこの世の終わりみたいな顔してたじゃないの! 私だっててっきりもう……」
ヤバい……泣き言を言いそうになってる
「俺の演技が上手かったって事だろ?」
見捨てられたって……思うじゃない……
「だって……」
「ありがとう……来てくれて……とっても嬉しいの……」
何か喉の奥に引っ掛かっていた小骨が取れたような……そんな気持ちだった
「本当に……遅くなってゴメン……」
頭を彼の胸に着けていたから……彼がどんな表情をしていたのかみていない
「あ……ありがとう……ひっく……えう……」
だけどどんな顔してるかは、わかる、きっと仏頂面して……それでも優しい目で私を見てくれているんだ
「俺が面倒見るから……何も心配するなよ……一生だって面倒見ちゃうからさ」
彼の声が優しいのは昔からだなぁと……思い出していた……
「心配してくれたのに……言うこときかなくて」
その言葉は最後まで言わせたくれなかった、唇を塞がれちゃったから……キスは……初めてだった。
あれから何日がたっただろう?
「この服って……」
派手なエプロンを着せられている
「ん? 探偵助手の制服だよん」
彼は嬉しそうにニヤニヤながめてる
「うそ」
悪徳大路の中に新しい事務所を構えての出発は、私の為だ……
「ここではそのくらいじゃないとな」
たしかに……そういう街だけども
「だって、恥ずかしいわよ」
スカートも短いし
「嫌なのかよぉ」
まったくもう……
「どうせ私の所為ですよ」
「何もそんなに……」
彼がちょっとうろたえている
「ここにいないと変に発情しちゃうし……わざわざ事務所もここに出す事になっちゃったんだものね……」
上目づかいにってなんかお店で教えてもらったテクニック
「いや、一生責任持つって言ったし」
彼は仏頂面になる
「どうせね……私が外科手術を受ければ良かったのでしょ」
誰かに身体をいじられるのが怖かった……だから
「ゴメン! 律子は可愛いんだから……そういう服似合うと思ってよ」
私ってば嫌な女になってるのかもしれない……
「嬉しい……」
彼の胸は暖かいから……居心地がいい
「あ……その……な」
彼の好意に甘えて……私は蘇生させてもらえるのかもしれない
「うん……」
身体の傷も……心の傷も……
「律子……」
彼も……また……
「こんにちわ!先輩!」
「えっと……」
私は律子先輩の邪魔をしたらしかった
「あ……ごめんなさい」
今さっきまで抱き合ってた風の探偵さんと律子先輩の微妙な距離が物語っていた
「よく来てくれたわね、大丈夫よ何もしてなかったから」
先輩……その言い訳は空しいです、血流が増えて白粉彫りが浮き出ちゃってるから
「えっと、報告?」
もう……帰るわけにも行かないから
「はい、ごめんなさい……」
かいつまんで、事態の推移を説明する
「じゃあ、83分署内はあらかた終ったのね……」
感慨深げにしている先輩……たしかに私の想像以上に内通者は多かったのだ、それが粛正されて追放になった……
「でも……肝心の人物が消息不明に、そして店にいた二級生徒たちも……」
先輩と遊子を拉致して、こんな酷い事をした張本人が連行途中に姿をくらましてしまった。
「ちゃんと捕まえたのに……」
それが悔しかった、
「やっぱり、いなかったのね……店に」
店を押さえているあいだにどこからか抜け出してしまったらしい……にたような店舗に移ってしまったのだろうけども
「先輩……」
色々と教わったって聞いたし……
「逃げたあいつにまた……いいように使われてなければいいけどって事なのよ」
先輩はどうしても二級生徒の人達を助けたいと言った。
「あのやろうはまた捕まえてやろうぜ、この学園にいる限り……それこそ二級生徒にでもならなきゃ本人である事を偽るわけにはいかないだろうしな」
探偵さんがそういって場を活気付けた。
「遊子……平気?」
先輩が声をかけてくれるけど……
まだ、復調してなくて……
「もうちょっとかかりそう……」
まだ、先輩と遊子の学籍は回復してない、どうにもならないプロテクトがあって公安でも手がでない
「頑張って、みんなで癒していこうね……」
これは誓い……そして戦いなのだから……
しかし事件がすぐに起きたのだ
「んんんん!」
あの男が
「あはははは、よくやってくれたよ……僕の計画が台無しさ」
追放された男達
「君にも苦渋を味わってもらうよ」
悪徳大路の中で……探偵さんの事務所の目と鼻の先……油断だった
衣服があっと言う間に剥ぎ取られた
「こんな事して、もう逃げられなんだから!」
公安も総力をあげて行方を探してるのだから
「遊子! 大丈夫!ゆうこぉ!」
私よりも心配だった
「無駄だよ! 遊羽子は……もうこちらの手中にある」
「いやぁああ……レイプは……私を……私をこわさないで……壊すのイヤァ」
遊子は頭を抱えてうずくまっていた
「ほらね」
勝ち誇ったように言われた
「遊子ぉ! 立って! 逃げるのよぉ!」
遊子、なんで
「色々と手を打っておいたからね、こんな事もあると思ってさ」
暗示か……
「ほら、自分で舐めて、自分で脱ぐんだ……そしたらレイプしないから」
そんな言葉に遊子は誘われて行動させられていく
「ダメよぉ!遊子ぉ」
「舐めるわ……私を……もう無理矢理壊さないで……」
遊子は完全に支配されていた
「君の側にいるからと言って安心していたんだろう? いくらでも暗示はかけられるんだよ」
私は出し抜かれていたのだ
「君はこれだ……錬金術研が呼び出した異生物、これをあげよう」
ビクビクと蠢く肉の芽が男の手にあった
「な……何よ……」
それが何にしろ、恐怖を感じる
「さて、どうなるのかな」
針が……近づいて来た
「ひぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい」
刺激がぁあああああああああああああああああああああああああああああ
「あはははははは、女性の敏感な所と同化するらしいんだよこれが」
聞えなかった、もう身体中が性感帯になっていたから
「ああ……いやぁああああああああああああああああああああああああああああああ」
「そうして、そこを刺激する度に色々と身体にしてくれるらしい、実験が済んでるわけじゃないのでどうなるかまでは知らないがね」
痛さがものすごい快楽に……痒さが快楽に……
ブシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
「ひぁあああああああああああああ……ダメェ」
母乳が繁吹き、股間からも愛液が繁吹いた
「遊子ぉ……助けて……こんなの……」
視界の先で……
「遊羽子、立つんだ……もう誰も君を壊さない所へ連れていこう」
「はい……行きます……行きます……」
遊子が……私の方を見ていなかった……そして
「ダメよ!」
「あなたも……壊れてるじゃない? たかちゃん……もう怖いの……いやなの……」
遊子はその場を離れていく、私は……動く事すら出来なかった
「君は今の部所にいるといい……ほら処女も奪わないでおいてあげるよ」
嫌味な言い方のまま男達は……私に私の下着を着せていく
「ひぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい」
そして布地と擦れる刺激で私はまた訳がわからなくなっていく
「遊羽子はもらっていくから……約束でね」
何も聞えなかった……私はどうやってその場を離れたのかも覚えていなかったから……
「私はいつだって大衆の味方だよ、それを裏切ったことは無い」
その言いようは変わっていない
「先生にはわかっていたと言うことですか……」
「君の身柄は非常連絡局へ預けることにしてある、学生証はこれだ」
03100214……ん?
「これって如月律子の番号じゃ……」
「もう新しい君のものだ、名前もそこに記載されているとおりに」
桂五月……もうそうやって生きていくしか無いのか、あの女は……
「この学園は……二級生徒の存在無しには運営出来ない、最近の悪徳大路での借金にまみれて生徒証を手放す人間が増えたおかげで二級生徒とは自業自得の馬鹿者って思われている伏しもある」
たしかに五月蠅い団体の活動も下火になっているようだ
「君は派手にしすぎたんだ、それに公安が二級生徒を使ってると思われるのもまずいからね……オークションを開くよ」
二級生徒と言う名目の存在を遠ざけるって事らしい
「今回の捕り物で公安所有と言うことになってるのは……2名でしたね」
もとは公安の生徒だから
「大衆の幸せが私の望みだよ……だから」
二級生徒は永久に少数派だ
「二級生徒の存在も……都市伝説みたいなものだと……目に見えない所にいるのが望ましいのですね……」
俺にとっても望ましい……
「よろしい」
扉は閉じ……運命は決せられた。
数奇屋橋多香子の生活は一変していたのは、いくつかの計画のうちだった、肉の芽が下着を許容しないから……そして毎朝の路面電車のなかで何度も気をやるようになっている
「ひぃ……あ……だめぇ……」
「そういって濡れ濡れじゃないか」
痴漢も最初だけ用意したが帰りからは噂になり、好きものが集まって来た
「あ……ああああ……ひぁ」
「何度目だよ? ノーパンノーブラで毎日だからなぁ」
もう……何処にいても発情してる、捜査どころではなくなっていた……
「あひぃ!」
そして……悪徳大路の探偵事務所のベルがなる
「いらっしゃいませ! 今日はどのようなご用件で?」
笑顔で迎える彼女の……
END