「グルルル……」
 ガルボドグラーは後を追うように覆いかぶさってきた。
「痛っ! 離しなさいったら!」
 モモコの細い腰は、ガルボドグラーの掌でガッチリと抑え込まれる。鉤爪で掴み、体重で圧し掛かれては身体の自由も奪われてしまう。
「えい!」
 モモコは牝鹿の如き、しなやかな脚を跳ね上げる。だが力が籠もらない膝蹴りではガルボドグラーの体はビクともしなかった。それどころか、中途半端な攻撃で弱点を晒してしまう。
「うぁ!」
 ぐちゅっ!
 下肢の付け根に、ガルボドグラーの膝が突き立てられた。尖った角が牝穴に挿入されてはモモコの身体は脱力するしかない。
 凌辱の危機に、モモコの心が軋みを鳴らす。
「や、やめっ!」
 ペロペロ、レロレロ……。
 整った美貌は余すことなく、粘着質の唾液を滴らせる赤舌の餌食にされていた。秀でた額、強気な眉根、柔らかな頬と舐め回される。
「いやよ!」
 赤舌が鼻を伝って、桜色の唇に近付いた時、モモコは反射的に顔を背けた。ガルボドグラーにキスを奪われる背徳感を回避したのだ。
 にゅるんっ……。
 顔を傾けた拍子に、舌は頬をなぞって黒髪に隠れた耳を刺激する。耳朶を咀嚼され、穴に侵入した舌先が抜き差しを何回か続けた。
「ひんっ」
 モモコの耳も性感帯の弱点としてすでに開発済みだ。
「いやだったらぁ……」
 モモコは否定しながらも、身体の方は敏感に反応していた。頬は朱色に染まり、桜色の唇からこぼれる吐息が艶かしい喘ぎ声に変わりつつある。秘裂はグリグリ押し込まれる挿入感に濡れ始めていた。
「んはぁぁ……ダメぇ……」
 モモコは頤を反らし、甘い声を漏らす。
「ヘッヘッヘ」
 ガルボドグラーの口腔から粘着質の涎が大量に垂れ落ち、モモコの柔肌を汚してゆく。
「な、なにすんのよ!」
 陵辱の危機に瀕したと思うモモコは慌てて抵抗する。
 だが虜囚の身では為す術がない。