調教の痕跡

「んっ! はぁ、はぁ……はぁ、はぁ❤」
 2リットルの透明瓶が濃厚な母乳で一杯になった頃、モモコは陵辱の嵐から解放されていた。
 一晩中もの間、ガルボドグラーの性欲のままに犯され続けていたため、幾度となく絶頂を迎えさせられて疲労困憊である。
「よく頑張ったね。モモコママ」
 きゅぽんっ!
 ゴム状の吸引管が胸から取り外された。
 もうこれ以上はおっぱいミルクも出ないとばかりに、乳首から母乳の残り汁がドロリ……と流れ落ちた。
「はうっ❤」
 ようやく搾乳拷問から解放されたというのに、モモコは乳房に切なさを感じてしまう。

「キュゥゥゥン」
「いいのよ、あなたは悪くないんだからさ……」
 ガルボドグラーの鳴き声はすでにモモコの脳内に浸透しており、モモコから冷静な判断力を失わせていた。精神は掻き乱されているのだ。
「悪いのは……あたし、なの……よ」
 モモコは涙目でガルボドグラーを見上げる。
 かつてピンクマスクに変身し、マスクマンの仲間たちと一緒にガルボドグラーを打ち滅ぼしてしまった行為に罪悪感を覚えている。
「お、犯されても当然だわ……」
「よく言えたね、モモコ先生」
 モモコの素直すぎる謝罪に気を良くした野球帽の少年は、調教する相手にアメとムチを与えるように、モモコの頭をポンポンと叩いて褒めてやる。
「う、うん……」
「モモコ先生のおっぱいミルクを飲んで、ボクも元気にやっていくよぉ~」
「ありがとう」
 自分の乳房から搾られた母乳を飲むと言う宣言に、恥ずかしさが込み上げてくるが、その反面で野球帽の少年が喜んでくれるのが、嬉しくてたまらないモモコ。
「ガルボドグラーも、モモコ先生にご褒美があげたいんだってさ」
「そうなの……?」
 モモコがぼんやりとした表情を真横に向けると、直立したガルボドグラーの股間からいきり立った生殖器が目の前にあった。
「グルルル……」
 精液と愛液が混ざりあった淫液が顔面に擦りつけられた。
「やんっ……」
 顔面に擦りつけられた精液と愛液が混ざりあった亀頭に鼻先を近付け、嗅いでみる。
 普段ならば眉根を顰めるところだが、不思議と嫌悪感を抱かない。モモコの乙女心をときめかせるほどに、癖になりそうな臭いだった。
「喉が渇いたモモコ先生に、ガルボドグラーがザーメンをくれるらしいよぉ~。いっぱい飲むといいよ」
「そ、それは……んぐぅっ」
 膝立ちのモモコの口の中に捻じ込まれるガルボドグラーの完全勃起。
 喉元まで肉棒を咥え込まされ、桜色の唇でガルボドグラーの陰毛にキスを接触させることになっても、モモコの視線は真横を向いていた。

(あの子が無事に帰ってくれるといいんだけど……)
 野球帽の少年は搾乳機とミルク入りの瓶を片付け、帰り支度を始めている。
「モモコ先生はザーメンをいっぱい飲んだら、そのままぐっすりと寝れば、起きた頃には疲れがすべて取れてると思うよ」
 野球帽の少年はばいばいと手を振って、牢屋から出てゆく。
 ギギギィィ……。
 音を立てて金属製の扉を締められた。
「気を……つけて……ね……」
 モモコは激しい凌辱の痕跡から、うとうとと極度の眠気に襲われているが、大切な愛弟子の身を案じずにはいられなかった――。