三々五々に解散のムードのある会場で、わが校だけは異様な空気を醸し出していた。
「どうしたの?」
「え? だって校長先生が地区予選突破したら御褒美あるって」
 勇気を出してそう言った一人の生徒の言葉のままに校長に視線を向ける。
「そうそう、約束したんだよ。みんなレミ先生のチーズが大好きなんだ」
 思わずお尻を抑える。
「え?」
「給食に出るときには数美先生のチーズと一緒になってる、この子たちは君を信奉しているから直接食べたいと言うから結果を残したら学校に帰る前に食べさせてあげるよと」
「校長先生が約束してくれたんだ!」
 嬉しそうにそう声を上げる。
「バ……バスの中では?」
「いや、ここが良いな」
 校長は周りを見渡してからそう言う、ここは正面玄関前のホール。
 帰っていく他校の生徒も親御さんもまだいっぱいいる。
「ここ?」
「早く先生!」
 生徒たちのワクワクした目がレミに注がれる。
「ああ……」
 レミのチーズ完成は予定では明日の朝、まだ8時間くらい早いはずだ。
「こちらへお尻を向けなさい」
 校長に言われるままに生徒たちに羞恥の穴を向ける。
「まだ若いチーズを出させるためには、尻を叩くんだ」
 校長に言われるままに。
 パチンッパチンッ!
「んひっ!」
 生徒たちはレミの双臀を赤くなるまで叩いて行く。