「あの竜……」
「ん、なに?」
必死になって考えを巡らせる、言葉を選ばなくてはイケない。
「あのね、今日婦人会の集まりがあるのを忘れていて……」
前にコインランドリーを教えて下さった集まりなのよと付け加えていく。
「そうか、行ってくればいいじゃないか」
微笑みながらそう言ってくれる竜の優しさに、涙が出そうになる……
「ごめんなさい、せっかく竜の休みの日なのに」
「少しくらい僕にだって家事は出来るぞ、今日はゆっくりしておいで」
もう耐えられないと思った。竜の優しさが辛過ぎるのだ……