「いやぁああ!」
「すぐに終わる」
 身体の一番深い場所、誰にも汚されてはいけない場所に潜り込んだ機械が動き出す作動音がより一層恐怖を引き立てる。
「熱っ! なに、何が起こっているの」
 深い場所から熱が広がる、焼かれるような熱というよりは発熱による感覚。
「名に恥じぬといったはずだ……」
「いったい、それは何なのよ!」
 ザンギャックはいったん、言葉を切り、時間をかけて鶴姫の感情をなぶる。
「卵を埋めるようにしてやる、地球の生物である鳥のようにな」
「え?」
 言葉の意味が分からない。
「え?」
 二度聞き返す。
「地球人には珍しい卵で生殖する生物へと変身したんだよ」
「え!」
 理解したとき、鶴姫の意識はブラックアウトした。