「中尉、起きてください丸尾桃中尉」
 気が付くと桃の目の前にあの医官の姿があった。
「あ、貴方!」
「どうしたのですか、中尉、そんな怖い顔して?」
「貴方、自分が何をしたのか分かっているの、明らかに裏切り行為よ!」
「裏切り、何の事を言っているのですか?」
 医官は何も知らない様なそぶりを見せる。
「惚けないで!」
「そんな事より、中尉は何時まで裸でいらっしゃるのですか?」
「えっ、あ!」
 桃は自分が全裸である事に気付いた。
「は、早く言いなさいよ!」
 桃は慌てて制服に着替えた。
「さぁ、中尉、そろそろ任務にお戻りください。」
 制服に着替えた桃は納得いかない表情を浮かべたまま、任務に戻った。
 そんな桃の後ろ姿を見て、医官は不敵な笑みを浮かべるのであった。