「ここで良いね」
 マツリがつれて来られたのは、商店街にある食堂、普通の大衆食堂で味も普通で知られるお店で、客足も多くも少なくも無いという感じ、もちろん巽家でもよく利用しているお店には違いない。
「ここで何を?」
「御主人様が教えてくれたんだから、実践に移さないと」
 そう言われたらろくでも無い事にしか思えないのだが、逃げ出そうとする足が動かない、肩を抱かれたまま店内に連れ込まれてしまう。