「いつものマツリの味とは違う気がするが……確かにうまいな」
「本当に影で頑張る子だよ! ああ、ナポリタンまだかな?」
「ああ、今マツリちゃんが作ったところだよ」
「お、八百屋さんもお手伝い大変だね!」
「なに、商店街復活にマツリちゃんがこんなに頑張ってくれるんだから、俺も頑張るぜ!」
「俺たちも協力するぜ、な!」
「おう、俺たちの勤め先にチラシ配って来るよ!」
「それが良い、組織もでかいから人も多いし」
「迷惑にならない程度にな!」
 お兄ちゃんたちと八百屋さんの会話が非現実的にマツリの耳には届いていた。