「お願いおトイレに行かせてください、もう我慢出来ないんです……」
 お腹の張りと痛みはとうに限界を越えている。
「え、詩織ちゃんはトイレで何がしたいんだ?」
 浣腸した張本人が、そんなとぼけた事を言い出す。
「あ……あの……」
 出て来るものはどうせ浣腸液だけなのだ、でもする行為は排尿ではない。
「したくないなら……」
「ああ、ウンチですウンコがしたいんです!」
「ほほう……」
 限界のあまり避けんでしまった。
「よし、こっちにおいで……」
 引かれて行ったのは商店街大通りの真ん中に作られている側溝の上。
「え?」
 意味不明、いや理解したくなかった……
「どうせ、出るのは浣腸液だけだから、そこでしていいよ」
「あぁ……いやぁあ……!」
 そして、詩織は排泄を衆人環視の中で行うという事になってしまったのだった。
「わぁ外でウンチしてるよぉ!」
「外でウンチしても良いのぉ!」
 そしてそれを、ここまで付いて来ていた園児たちに目撃される羽目になってしまうのだった。