「まあまあ、ここからはインタビューです!」
 馴れ馴れしく肩をを抱きながら、下宿学生が有無を言わさぬ圧力をかける。
「詩織ちゃんは、いつも牛とセックスしてるんですか?」
 何も持ってない手をマイクのようにして、インタビュアーを気取っている。
「そ、そんなわけ……」
 答えられる訳もない、小声になった詩織の口元に彼は耳を近づけるジェスチャーをしてから。
「毎晩、畜舎に潜り込んでは生きのいい牛とセックスしてるそうです!」
「「おおおおおおお!」
「そ、そんなちが……」
 会場中が異様なテンションに包まれていく。
 幾つかの聞いてられない質問と応答がくり返された後に突如。
「実演タイム!」
 という宣言が発せられた。
「「おおおおおおおおおおおおおお!」」