そっと、夫を起こさないようにベットに滑り込む。
「えっと……」
今日1日家族の為に働いてくれた夫を起こしたくはない。その横顔は始めて会った時から何一つ変わらない愛おしさが溢れて来る。
「あなた……」
この人との、この生活希望がかなったのに七海の所為で海璃をザンギャックに利用されてしまった。
恥じても償って取り返しのつかない所まで来ているのに、でもこの人との生活は失いたくないと思える自分の卑しさに七海は絶望する。