スワンの目の前に提示された諸元には『浣腸液12』『精液タンク』『妊娠促進』『快楽増強』『サイズは個別』
などという言葉が並んでいた。
「お前はメカを作っていたらしいな、出来るだろう?」
 スワンを拉致して閉じ込めていたのはザンギャックの最下層兵士ゴーミン。
「出来なくは無いけど……」
 変身能力を失っても、元々スワンの技能とはそれとは違う部分がメインであるから、なんら困る事は無かったのだが。
「じゃあ作れ」
「でも……何のために?」
 どう見ても女性を虐めるためのものだった。
 ゴーミンたちは振動しては女体の快楽を操るピアスを装着させる。スワンも捕まった直後に三点に付けられたものの、
 こんなものはちょっとした工具が無くてもどうとでもなる程度の代物で……
 今では振動はするものの肉体に影響の無い程度にレベルダウンさせている。
「それはいい、ちゃんと作れ」
「……いいけど……このサイズ個別って?」
「あとで教える、そのままに作れば良い」
 腕力では基本的に適わないので、仕方なくそれを製作する。
 デカベースの中にあったシステムがそのまま再構築されているので扱いは楽なもの。
「わかったわ……」
 科学者というのは、どうにも度し難い生き物で……
 作り始めてしまうと夢中になってしまうのだ。持ちうる能力を全て注ぎ込んで最高スペックを……
 それが使われるであろうレジェンド大戦で共に闘った女の子達の事など想い到ったりはしなかった。