勇気とは言われて出すものじゃない、ましてや他人にそれを強要するような事じゃない。
 魁の顔を思い出す。
「私は良い子供を……持ったのね……」
 牧人、翼、麗、芳香……笑顔が深雪を迎えてくれた。
「早くしなよ」
「……」
 覚悟を決める、言わなければ終わらないし……
 魔法が発動したら、もしかしたらマジトピアが気が付いてくれるかも知れないのだから。
「ジルマ・マジカ・マジーネ・マジーロ」
 呪文の言葉に床が反応した。
「え?」
 魔法陣が埋め込まれていたらしく、深雪の言葉に反応して魔法が発動する。
「ああ……」