「わしが相棒じゃ」
 現われたのはどう考えても横幅のある跳び箱だった。
「え?」
「ハグレ炎神のサトル君です」
「サトル?」
 箱の正面におかしな形で目と口が付いている、尻尾とタイヤまでありそうだ。
「そうです、ソウルだけで彷徨っていたので、
 キャストをザンギャックの科学力で作って差し上げました。ある意味サイボークでしょうか?」
「よろしくな、さくら!さあ、乗れ!」
「え? 乗れって?」
「乗せてあげますよ、さあ……」
 手足をサトルに固定された、炎神がなんであるのかは理解できないが……
 こんな生き物は危険度の高いプレシャスに違いなかった。