「触るな! 私に触っていいのはリオ様ただ一人だ! 寄るな! 離れろ!」
 四肢が壁に固定されていて、動くに動けない。
「おお、怖い怖い。まあ、待てよ」
「五月蝿い! 貴様らなどに好き勝手される私ではない!」
 とにかく、脱出する事を考えなくてはならなかった。
「待て待て、ちゃんと調べてあるんだぜ、うちの開発技官は研究が趣味でな……
この星にあった幾つもの組織の中から何か使えるものはないかもう一度作ってみたりしているのさ、で……これだ」
 戦闘員が引っ張り出した爪には見覚えがあった。
「あ……」
「わかったみたいだな、魔毒だぜ」
 まさか、魔毒があるなんて。