「わざわざここまで手を尽くして貰って頂き感謝です」
「いえいえ、人畜第一号を無くしたとなると、衛生局としても面子を保てませんので仕事を果たしたまで、の事ですよ」
 母体全身の検査が終了し衛生局員達は一旦茉子を放置しながら数十分、園長先生と談笑する。
「では人畜を保育幼稚園に戻すまでご同行しますよ、ちゃんと定位置に戻ったのかもしっかりとこの目で確認せねばいけませんので」
「分かりました、ウチの園児達は珍しい物が好きですから見慣れない大人達を見ると喜んでくれますし」
 茉子の背面ににぎやかな笑い声と話し声が響いていた。