「んっ…………❤」
 牛小屋に戻り休む暇も無くすぐ搾乳が再開される、その日の四つん這いからの景色は少し違っていた。
「く、黒子さんっ!? ど、どうして!?」
 母が声を出しながら目の前に居る黒子さんに驚く、母も先代シンケンピンクだ……母もシンケンジャーとして活動している時期も黒子さん達に世話になっていたのだろう。
 その黒子さんが牛小屋に、しかも子供達やゴーミンと一緒に人畜の世話をしようとしてるのだ。
「茉子殿は再びシンケンジャーとして活動されるという事になりましたので、スケジュール管理等難しくなると完上げて、常日頃から我等黒子衆が身の回りのお世話もさせて頂くことになりました。」
 丁寧な言葉で、母に説明している。
「黒子なら、この状況を何とかしようとは思わないの!?」
 母から怒りの言葉が出る、当然だ黒子さん達はシンケンジャーのバックアップでいつもお世話になっていたのだから。
「お二人とも人畜として登録されてますし、定位置がここに定められております、人では無いからと言って蔑ろにはしませんよ、シンケンジャーの活動のバックアップが我等が務めですから」
「じゃあ、なぜ」
 黒子さんは分からない女だなぁとばかりに……
「お二人は人畜としての日常にも、不備の無いようにお支え致します、先代も我々がお世話させて頂きます、大丈夫園長先生とも相談し、知育の為動物とのふれあいはこれまで通り、あくまでも黒子は裏方にございます」
 言葉がなかった。
「分かって頂けましたか? 茉子殿も?」
「は、はい……❤」
 そう、家畜がシンケンジャーだから黒子さんがお世話をする、ただそういう事だと言い含められたのだ。
「生産量は変えられませんのでスケジュールを前倒しにします、倍の出産と生産、大丈夫ちゃんと管理致しますのでご安心を……」
 何が大丈夫で何が安心なのか、茉子の新たな希望が新しい羞恥の生活の始まりだった。。