その時の事を思い出して恥ずかしくなる……。
 お互い気まずそうに笑い合った後に茉子が言葉を発する。
「久しぶりね、エリ」
「茉子さんこそ! また会えて嬉しいよ! またこうして皆んなと協力できるって私実は嬉しくて……」
 少し嬉しそうなエリの表情を見て温かい気持ちになる、初めて出会った時のキラキラした明るさは無くとも心からの言葉なんだと悟った。
「そうね、クリアして皆んなでこの状況から解放しましょ!」
 人畜関係の話題はできればあまりしたくない、今は共に戦った仲間との再会を喜ぶべきなのだ……お互いザンギャックに拉致され性奴隷として扱われてきたのは理解しているものの、何処かよそよそしい茉子に比べエリの明るさは健在、そして仲間に会えて嬉しい事は間違いなかった。
 エリと初めて出会ったのは血祭りのブレドランとの戦いでゴセイジャーとシンケンジャーが協力した時、初対面は籠に乗った茉子に対して「重い」と言ったり籠内に乱入したりと少しそりが合わなかったが天装術とモヂカラを組み合わせる特訓を共にしていくうちにピンク同士打ち解けていったのだ。
「そうそう、なんとかなるなる!」
 エリの明るさに、改めてこのブラッドゲームに対する気持ちを固め直した。
 この最悪の状況を打開するチャンス、それが今まさに自分たちの力で近くなっているのだから……!