注入されたナノマシンはすぐさま母体に効果を表し響子の胸から母乳を噴射させた。
 最後に母乳を出したのは茉子を出産した時、二十数年ぶりだった……。
 その後、週に一度のチーズ生産と称して娘の肛門から一週間腸内で熟成生産されたチーズが排出される様子も見せつけられ、理解が追いつかなかった。
 牛小屋に親子二人の気まずい空気が漂う中、客人が訪れる……。
「この人は茉子先生のお友達で本当のお姫さまなんだよ」
「「うわぁあお姫さまだぁ」」
「こっちの人は宇宙警察の刑事さんだよ」
 ザンギャックに拉致されているのはシンケンジャーの女性だけではない事を茉子から聞いていたものの自分達が置かれた状況が絶望的だと改めて痛感してしまう……。
 家畜として扱われている現状を見られるのはたまらなく恥ずかしかった。