「白石響子よ、先代シンケンピンクよ……その家畜の様な牝奴隷生活を辞めたくは無いか?」
 甘美な誘い、ゴーミンもいない、黒子さん達もいない、茉子は寮へと戻されている、響子が一人になった珍しいそんなタイミングだった。
「誰?」
「直接お会いするのは、初めてだな……ヨコザ、いやヨコザワルドと申すものだ、儂の尻奴隷になったなら解放してやる」
 大勢の奴隷から一人の怪人の奴隷になる、意味は変わらない、でも状況は変わる。
「茉子は?」
「あなたが儂の尻奴隷位なる様にと説得してくれたらいい」
「それで茉子も解放されるのね」
「もちろん」
 一瞬の逡巡、しかし答えは簡単に出た。
「なるわ、あなたの尻奴隷に!」
 契約成立、パチンッとヨコザワルドの指が鳴った瞬間にピアスが外れて落ちる……そして。
「傷が痛ましいのぉ」
 下半身に刻まれた古傷、外道衆に勝てなかった証し。
 その上をヨコザワルドの指がなぞる様に動くと、傷が消え、下半身の感覚が戻って来る。
「え? 嘘……」
「儂の尻奴隷なら、美しく完璧であるべきじゃ!」
 響子は立てるようになっていた。