「……よしッ! 検査は終わりだッ!! 次は……」
 一つ終わると次は……とルカは連れまわされる。
「次は何をさせようとするのよ……」
「自分からその気になって、やればこちらとしても温情をかけてやるぞ」
 ゴーミンにとって、この時のルカはただの盗賊崩れの牝でしかない。
 将来ザンギャックにとって最大の敵となる宇宙海賊ゴーカイジャーのメンバーだと知っていれば、もちろん扱いも違っただろうし、ワルズ殿下もあの場で処刑を命じただろう。
 しかし、悲しいかな人には未来を見通す能力は備わっていないのだ。