『儂は消えた……』
『儂は直接何も出来ない……』
『儂はアカシックレコードに嫌われた……』
『儂は……儂は……アナルが好きじゃ……』
 思考はグルグルと回り留まる事は無い、しかしヒロイン達の活躍によりヨコザの復活は完全に阻止された。
『儂は望む……牝たちの幸せを……』
『儂は望む……儂が与えられないのならば……日常にその因子を……』
『儂は望む……牝たちが快楽の中で暮らせればいいと……』
 ヨコザの因子は世界に溶け、誰も認識できなくなるほどに薄くなっていった……ただひとつだけ……
『最も嫌悪し屈辱するモノにこそ身体の底から悦楽を感じるてしまう牝たちを……』
 その想いは世界に溶けて行ったのだった……
「どうなってるんだよ、復活じゃなく……どうなった?」
 ルカは戸惑っていた、また歴史は改変されたのか同じように認識できない所で何かが変わってしまったように思える。
 ゴーミンに犯されるのは嫌いだった、生活圏を守るために行う行為として女性が虐げられていると思っていたのに、それを行ってしまう自らの弱さが嫌いだった。自己犠牲ではなにも守れない事を理解していた。
「アイム、自己犠牲は罪だよ……」