「なにやってるんだ、ルカ?」
 ガラリと開けられたドアの向こうにマーベラスを先頭にボール遊びをしていた連中が並んでいた。
「はぁいマーベラス、見学よ……ここは何かな?って」
「いつの間に来たんだよ、俺たち外でバスケットしてたぞ」
「だって、すごい熱中ぶりだもん誰も私に気が付きませんでした。
 そう言いながら、裾を整える。ボタンを全部締め切れなかったのはご愛敬だし、学生諸君にはカモフラージュになったみたいだった。
「そうか……まあ、面白かったからな」
「まだ決着は付いてないけど?」
「ほほう、健太はどうしても俺に負けたいらしいな!」
「いっといで!」