「オウッ!」
目の前に茶色い巨体が現れる。
「今回の撮影は“美月の海獣大好き”だ。」
監督はノリノリで撮影内容を説明し始める。
『嘘……』
巨大な体躯に呆然とする美月の耳には、監督の言葉は届いていなかった。
「ほれ、アイツに犯されて、派手に逝ってくれ。」
獣とヤるのは慣れてるだろ?と笑いながら言う監督。
顔から血の気が引いていくのが自分でもわかった。