「今日は私の感謝祭に参加していただき、ありがとうございます。」
頭を下げてお辞儀する美月。
「どうか、存分に私の体を楽しんで下さい。」
泣きそうになるのを堪えながら、必死に声を出す。
顔を上げると、練習により自然に見えるようになった笑顔を浮かべる。
「違うでしょ、美月ちゃん。」
ゴーミンが挨拶の仕方が違うと指摘する。
その指は地面を指していた。
『……』
それが何を意味しているのか、美月は嫌と言うほど理解していた。