「ご存知の方もいるとは思いますが……見ての通り、私はザンギャック帝国の現地徴用慰安婦です……」
 3点につけられたピアスを持ち上げて、自分の立場を説明する。
「私の全ては……ザンギャック帝国の最前線戦闘員であるゴーミン様の慰み者でありますが、ザンギャックの名誉市民になられた方は、ここは現地ですので……私達慰安婦に対して好きな事をしても良い事になっています」
 両手を握りしめて震わせ、俯いて声を押し出すように話し続ける。
「今日は、慰安婦としての仕事の一環で、こちらでは名誉市民である先生の意向で保健体育の特別授業をさせて頂くことになりました。よろしくお願いします」
 再び頭を下げてお辞儀する。