「明神つかさ巡査はいらっしゃいますか?」
 国際警察にやって来たルナは、かつて自分を救ってくれた公認ヒロイン訪ねていた。
「明神巡査ですか、少々お待ちください。」
 受付のお姉さんが電話をかけて呼び出しをしてくれると言う。
 暫くして若い男性がやって来た。
「つかさ先輩を訪ねて来た娘って、君?」
 陽川咲也と名乗った男性はルナに笑顔で謝罪する。
「ごめんね。先輩は今出てて。」
 つかさが居なかったのはルナにとっては残念だが、約束していたわけでは無いので、気にしないで下さいと慌てる。
 不幸中の幸いなのは、出迎えてくれた彼がパトレンジャーだった事だろう。
「私は非公認戦隊アキバレンジャーの二代目アキバブルー、石清水美月と言います。」
 自己紹介して、つかさを訪ねた目的を(勿論ザンギャックの慰安婦等の言いにくい内容は避けて)説明する。
「そうか……君も二代目なんだね……」
 咲也は「自分も二代目なんだ。」と少し寂しそうな顔をして教えてくれた。
「うん。僕で良ければ、その“大それた力”をあげるよ。」
 胸をドンと叩いてルナに笑いかける。
 パトレンジャーの大いなる力を受け取ったルナは、お辞儀して国際警察を後にする。
「おや?君は……」
 途中ですれ違った眼鏡の男性がルナに声を掛けて来た。
「覚えてないかも知れないけど、つかさと同じ職場で働いてる横沢と言う。」
 ルナは横沢を見て、自然と構えていた。
「どうやら、覚えてくれているようだね。」
 横沢は頭をかきながらルナに笑いかける。
「あなたは……」
 パトレンジャーのメンバーではないはずの彼を、ルナは知っていた。
 そして、その記憶は良いものでは無かった。
「一つ、お願いがあるんだ。こちらへ来てくれるかな?」
 備品室と書かれた部屋に通される。
「さて確認だ」
「きゃぁあ!」