「カメラに向かって、慰安婦として宣言しろ。」
 全宇宙に中継されていると言うカメラ、そのカメラに向かって性器を晒して、ザンギャックの慰安婦として宣言をしなければならない。
「“私、本位田さやかは、本日より全てを捧げて、ザンギャックの慰安婦として活動していきます。”」
 嗚咽混じりにカンペを読み上げる。
 カメラの中継が終わった事を示すようにランプが消えると、ゴーミンと名乗った銀色の仮面を被った男がダメ出しをしてくる。
「もっと体全体を見せなければならない。」
「性器を晒せと言うのは、自分の指で開いて内側まで見せるんだ。」
「無理矢理にでも笑え。」
「無茶な事を言わないで」と泣き崩れるさやかに追い討ちがかかる。
「美月は、やれてたぞ。」
 見せられた端末には、引きつった笑顔で股間を開いて慰安婦として宣言する美月が映っていた。
『そんな……』