「ありがとう、まずは手を洗っておやつにしましょう。お手伝いはその後してもらうからね」
「うん!」
 目先をそらして、理香を箪笥から遠ざける。
「ごめんなさい、ダメなママで……」
 数年経っていてもザンギャックは整理券を近隣に配っているらしかった。
 未だに新顔も加わわってくる。
 優子に、まとわり付く男は減らない。