「行くよ、お姉ちゃん」
「え? どこへ……」
 早朝、外はまだ暗い。
「散歩しようよ、当然そのままでね」
 大喜はカグラの首輪にリードを繋ぐ。
「まさか……」
「そう、ペットの散歩さ」
 当然と言わんばかりの大喜の表情に、カグラは諦めにも近い感覚を覚える。
「流石にパパとママもまだ起きていないからね」
 そう言うと、そのまま家から連れ出される。
 日も登っていないくらい町中を、浜へ降りて行く。
「あ……」
 波打ち際を歩くと、冷たい飛沫がかかり裸である事を自覚する。
「ほら綺麗だよ、お姉ちゃん」
 昴ヶ浜に朝日が昇って来た。
 姉を自由にする家庭内調教は始まったばかりだった。