『昴ヶ浜〜昴ヶ浜〜』
しかし、逃げられない場所へ戻ってくる。
「楽しい一日だったね」
「馬鹿を言わないで……」
日は沈み、あたりは各家庭から夕飯の香りが漂う。
「じゃあね、俺たちは帰るよ。ママも帰れば?」
そうしたい。洸に会いたい。そして生きる意味を確認したい。
「もう……そんな時間じゃないわ」