「もしもし……」
 保留になっていた通話に出る。
 風ちゃんが今どうしているのか、それが最優先だった。
「えへへ、観てくれたかい? 霞ちゃん」
「風ちゃんを、どうしたんですか! あなたは誰なんですか?」
「色々と聞いてくれるねぇ?」
 声は若い、しかし余裕を持った印象を受ける。
「じゃあ……何の用で、んっ!んん……ですか?」
「どうしたい?」
 背後で雅樹君が白衣を捲り上げて尻尾に手を伸ばしていた。