「よしよし、想定通りの格好で来たな」
 元はといえば、霞がこのサンタのコスチュームを調達しに行った場所で彼らと会い、選んだのはこの二人だった。
「まくって、ベルトに入れるんだよ」
「それでは、見えてしまいます」
「良いんだよ、そういうボランティアだから」
 やっぱりそうなのだ、予想していてもこのこと自体を秘密にしている霞には選択肢として他がない。