『間違いじゃないはずなんだけどな……』
作戦室での、小夜はいつもと変わりのない綺麗で慎ましい雰囲気を纏っていた。
『相談してくれないかな、それとも、相談した方が悩みを共有できるのかな?』
どうしても、最後の線を越えられずに逡巡してしまう、そんな時見つめていた小夜さんが……。
「まるで、エモくありませんわね……」
「ん、何か言った?」
ドキッとした、自分のことを見透かされているのかと……
「いえ、なにも……」
そう言って小夜さんは優しく笑うのだ。