「入りましたよぉ」
「ひぃいいいん❤❤」
 ゆっくり、じっくり入れられていた浣腸液が、最後だけ一気に全部を入れられた。
「小夜ちゃん!」
「もうダメです❤! ああああ❤……」
 小夜は日下くんの手を振りほどくと、シーツを巻いて処置室を駆け出していた。
「30分は我慢してくださいよ」
 背後からそんな麻酔科医の声が聞こえていたる、もちろん時間をかけて抽入した浣腸液が小夜の中でどんな反応をしているの理解しきった上での発言だろう、とは言えそんな事が出来る様な苦痛ではないのだ。
「あ……ああ……」
 入れられている時にはあった快感が、今は全身を蝕むような苦痛に変わっていた。