「ごめんなさい、ちょっと先に行くわね」
小夜は海の最寄りのバス停に着くや否や、駆け出していた。
「小夜さん、もう瑞希さんも顔色悪いけど大丈夫?」
「く……だ、大丈夫よ……」
小夜はバスの中で渡されたメモに書かれた、海の家に先に行かなければならなかったのだ……