「ん……」
 暫くして、小夜は目を開けた、先ほどと違って表情も顔色も興奮とは程遠いように日下にはみえる。
「気が付いた?」
 前の時は気が動転していたから気が付かなかったのだ、小夜は前もこうやって覚醒していた筈だ。
「ええ、聞いて欲しいの……今私が置かれている状況を」
「置かれている状況? 浣腸好きになった理由とか、公衆の面前で裸になって興奮する性癖をいつ頃から持っていたのかとかかい」
 つい言葉が辛辣になる。
「違うのよ、あなたも知っているでしょザンギャックの残党として地上に残っているゴーミンがが居る事を……」
 小夜は必死に説明した……、ゴーミンによってザンギャックの現地徴用慰安婦にされた事、ピアスによって行動が縛られる事、名誉市民と言う存在、恥ずかしさを必死に堪えて今置かれた状況を丁寧に解説していった。