ピアスから解放された……何も起こらない帰宅通路を何も感じないままに小夜は辿り着いた。
「はい……」
エントランスに入ると、当たり前の様に服を脱ぎ警備員に渡すと全裸になりエレベーターを上がって自分の部屋に向かう。
「こんなに早く帰りつくんだ……」
ここ数年、毎日病院への行き返りは素直には移動できなかった、絶えずピアスが揺れ、名誉市民が現れ、それぞれの考えた新しい凌辱方法を小夜で試していく。
「そうか……」
それが日常で、どんどん性欲亢進症が悪化して行く小夜の肉体は、何かを求めているようだった……