「色々な液体でぐちゃぐちゃだな!」
 外で待っていた次の外来患者二人が診察室に入った瞬間の感想だった。
「このままやるのもあれだなぁ……」
「よし、看護師を読んで温かいタオルで小夜先生を拭いてもらおうぜ!」
 床に無様に放置された小夜を見て、1人が内線電話を手に取る。
『ナースセンターです』
「小夜先生の診察室なんですが……」
『はい、外来患者のお方ですか?』
 何やら察したような声であった。
「小夜先生の身体を綺麗にしてもらいたいんですけど、あともう浣腸液が無くなってるみたいなので前と同じものをおかわりでお願いします」
 手慣れた感じで外来患者はそう言って内線電話を置いた。