「急がないと……」
自分が裸である事さえ忘れて小夜は歩く、ココナッツタワーに向けて足を進めるしかないのだ。
「絶対に守るから」
人の命を救うという大前提、外科医になり技術を磨いたのも、ヘリコの誘いに乗ったのも全ては人の命を救いたいからだ、自分がどんな惨めな目に合わされていたとしても揺るがない小夜の中心なのだ。