「信号だ」
「とまれぇ!」
 信号の前では、行儀よく……かつてのコテツの様に……
 コテツと一緒に走ったコースを、今犬として小夜は行動させられている。
「な、なんで❤……」
「牝犬が似合っているじゃないか、最初からそうだったように」
 最初から、牝犬……
「だからコテツを必死に助けたんだろう?」
 コテツを、あんな頃から……