「え? コテツ?」
小夜の背後に回ろうとしていることは明らかで。
「バウ……」
再会の抱擁もしてないのに、コテツは違う所に興味を持っている。
「まさか……」
クンクン……
そう、コテツは小夜の牝の匂いを確認しているのだ。
ゾクリ……
「コテツ……」
最初から、5歳のあの時から……
「バウッ」
その時、コテツが小夜の腰を抱え込んだ。