「じゃあ、呼び出すときはピアスを揺らすからね」
ゴーミンと同じことを言いながら国際警察のパトカーは去って行った。
「解放されたのね」
小夜を連れ込んだ男たちは、備品としてずっとあそこへ置く様な事を言っていたのに……
「横沢さん……」
ここへ、小夜を送り届けた人物の不思議な雰囲気を思う。
どこか博多南さんに、空気感は似てたかもしれない。
「ふう……とは言えね」
住所も仕事も何もかもが知られていて、好きな時に呼び出すとか……
状況は悪い事が積み重なっていく一方で、何一つ好転していない。