「はやく、はやく……」
人気の少ないエレベーターホールを使い人と会わない事を祈りながら待つしかない。
階段を使えば、人目に付かないように降りる事も出来るだろう……
「ああ……」
ドキンッ……
ぐりゅんっ
ちょっとした身動ぎでアヌスの瓶が揺れ、中のビールがさらに揺れる。
「あくん❤❤」
そんな瓶を入れたままで、階段を下りる勇気も忍耐もない。