「会いたかったんだ」
 目の前に突然現れた男性は小夜の両手を掴むと、人懐こい笑顔で真っ直ぐに小夜の目を見つめて来た。
「日下……くん?」
「久し振りだね、活躍は聞いてるよ」
 医学生時代の友人、お互いに切磋琢磨して未来を引き寄せた盟友。
「あ、ありがとう……でも」
 何故ここに、病院で、もしかしてザンギャックのTVで?
 いくつもの可能性に不安が一気に膨れ上がる。
 なぜ彼が此処に現れたのか、現れることが出来たのか
「……」
 紡ぐべき言葉の選択肢が判断できない。
 ズズズズズ……
 スカートの下では止まる事無く水道水が浣腸され続けているが、先ほどの迄と違い下腹部を圧迫する水の勢いで熱くっていたのが嘘のように、昔なじみの登場に身体も心も一気に冷めてしまっていた。