「え? なんだよ……」
 眩しいスポットライトの光に目が眩む。
「「わあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」」
 光の向こう側から人の声の様なものが聞こえている様な気がした。
「これまでよりもマシかどうかは分からんがな」
 フリントのリードを握っているゴーミンが、そう声をかけて来る。
「何があるってんだ?」
 今更という気もするのだ、フリントは何時の間にか自由ではない生活に、兄に秘密を持ったままの生活に慣らされていた。
 恥ずかしいという気持ちを知ってしまったからだ、介人と会う前は知らなかったかもしれない感情、兄も含めて界賊としては弱くなったかもしれない。