「これを観てくれるかな?」
 狭間の紳士が持っていたプロジェクターから何か裸の女性の映し出された映像が浮かぶ。
「どういう?」
 ヒメノはそう言った映像が販売されている事は知っていたが、それを目にする機会は過去になく、観たいとも思わない類の代物だ、まさかこの美しい絢爛のイシャバーナの国内にも持ち込まれていようとは。
「ほら、これは異世界の放送局から奴隷として認められてる存在がリアルタイムで配信されているものらしくてな、ンコソパの技術と比べても勝るとも劣らないとは、まさにこの事だな」
「うそでしょ……今の私?」
 そこまで言われてからようやく気が付いた、浣腸タンクを背後に抱え込んだヒメノを俯瞰で写している。
「そうだ、奴隷女王様も異世界デビューという事らしな」
「で……でも何で異世界の映像が写っているのよ」
 異世界なんて、聞いても良く分からない、何が何処でどうなってるのか?
「この前、ンコソパの民を治療のために我が国が受け入れた時に、一部の避難民から提供された技術で半年ほど前からやっと実用化した技術らしいのだよ、もちろんヤンマ国王の預かり知らぬ事らしいがな」
「ど、どうして……」
「こちらも浣腸液を提供してたりするので、そう言う趣味の仲間で情報共有して、良いものは取り入れているのさ」