「自分で前を上げるんだ」
 子供が相手の手にある以上従うほかになかった
「……」
 無言でエプロンの前を引き上げていく
「いい色だぜ……こりゃあいいものが出来る」
 自然に頬が赤くなる、何も身につけないときよりも恥ずかしかった
「いつまでこんなことをさせて置くのです、満足したなら」
 千鶴は自分が泣いてしまう前に決着をつけたかった
「もういいんじゃねぇか」
 声は背後からした